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遺言の基礎知識


 ・遺言は「要式文書」

 遺言には法律で定められた一定の方式があります。

 この方式に則って書かれていなければ法律的には何の効果もない文書になってしまうのです。
 
 法的に有効な遺言にするためには、文書でなければなりません。

 一部、口頭でも良しとされるものもないではないのですが、それも最終的には文書にされることが
 求められています。

 「書面であれば良いのか」というわけにもいきません。

 遺言の種類によって決められた方式があるので、その方式に従っていなければ効果はなくなって
 しまいます。


 
・遺言は誰でもできるのか

 遺言は遺言者の最後の意思表明であり、非常に強い実行力を持った文書です。
 
 それ故、方式が厳格に定められているのです。

 そして、その前提として、その遺言が本当に遺言者の意思つまり本心であるのかが大切な要素に
 なってきます。
 
 法律では心神耗弱時の遺言や事理弁識能力の欠けるものの遺言は認めていません。

 意思(本心)を表明できないとされているからです。

 例えば成年被後見人(精神上の障害等により事理弁識能力に欠けるという審判を受けた者)は、
 二名以上の医師の立合いのもとで遺言し、医師が「本心に復したこと(正気に戻ったこと)」を遺言
 書に付記しなければ有効にはならないのです。

 しかし逆に言えば、心神耗弱時でなかったり、事理弁識能力に欠ける者ではない、つまり自分の意
 思を正確に表明できるのならば誰でも遺言は残せるということになります。

 では未成年者はどうでしょう。

 法律上未成年者は保護される立場にあります。

 自分の意思を正確に表明できる状態にはないと考えられているのです。

 そうなると、未成年者は遺言を残せないのではないかというとそんなことはありません。

 法律では未成年者についての特例として満十五歳に達したものは遺言を残せるのです。


 
・遺言の種類

 遺言には大別して二種類の遺言があります。「普通方式遺言」と「特別方式遺言」です。

 さらにそれぞれ普通方式は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言に、特別方式は、
 死亡危急者遺言、船舶遭難者遺言、伝染病隔離者遺言、在船者遺言
に分けられます。

 特別方式遺言は、まさに特別の方式で、事前に準備しておくための知識というこのサイトの趣旨
 には合わない部分があるので、ここでは説明を割愛させていただき、「そんなのがあるのか」程度
 の知識にとどめておいてください。
 
 普通方式の三つの遺言の概要の一覧は以下の通りです。

遺言の種類 証人・立会人 筆記者 署名捺印 日付 検認
自筆証書遺言 不要 本人 本人 年月日
公正証書遺言 2名以上 公証人 本人、証人、公証人 公証人が年月日を筆記 不要
秘密証書遺言 公証人1名
証人2名
不問 本人
(封書に本人、証人 公証人が捺印)
提出年月日を公証人が封書に筆記
 
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