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TEL/FAX:
 
011−753−8601
E-MAIL:
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相続人を把握する

相続人とは誰のことか

  相続人とはどんな人のことをいうのでしょう。
  「どうやら親族のことらしいけど、死んだ親父の兄貴は、相続人になるのかな?」といった感じで、はっきりとイメージ
  できない方も、多いのではないでしょうか。
 
  相続人の範囲は法律で定められており、これを法定相続人といいます。
  無論、遺言書によって法定相続人以外の者に遺産を贈ることはできますが、まずは法定相続人というものを知って
  おきましょう。

@配偶者
  配偶者は常に相続人になります。
  戸籍上の(つまり法的に正当な)配偶者
であれば、婚姻期間の長短や、同居、別居にかかわりなく相続人になれ
  ます。

  しかしどんなに長く連れ添っていても、内縁関係や同居人では、法律的に相続権はありません。

A直系卑属
  簡単に言うと子供や孫のことです。
  直系卑属は配偶者とともに相続の第一順位とされ、存在する限り常に相続人となります。

  また、直系卑属であれば家系的にどこまででも下にいけるので、子、孫、曾孫、玄孫と、対象となる相続人が亡くな
  っていれば際限なく相続権は移行します(これを代襲といいます)。

  さらに、胎児も相続権を持ちます。
  ただし実際に相続が実行されるのは、“生きて”生まれた場合のみです。
  
  認知があれば、非嫡出子つまり内縁関係の子でも相続権はあります。
  
  養子にも相続権があります。
  養子の相続権は少し特別で、実親と養親の双方に対して相続権を持ちます(普通養子の場合のみ)。

B直系尊属
  これも簡単に言うと、父母や祖父母のことです。
  亡くなった方に子や孫が一人もいなければ、配偶者とともに第二順位である直系尊属が相続権を持ちます。

C傍系血族(第三順位)
  兄弟姉妹のことです。
  伯叔父母は入りません。
  子や孫、父母、祖父母もいない場合に相続権を持ちます。
  ここでも代襲はありますが、一代限り(亡くなった方から見て甥、姪まで)です。

  
相続関係図(簡易版)
 ・配偶者は常に相続人
 ・内縁関係者は法的な相続権なし
 ・内縁関係者との間の子は「認知」がある場合のみ相続人となる
  (ただし法定相続割合は嫡出子の1/2)
 ・代襲相続人が相続権を持つのは、上の世代がいない(死亡など)場合のみ
  (第二順位者の場合は“下の世代”)
 ・第一順位の代襲相続は家系的にどこまでも下がれる(曾孫、玄孫など)
 ・第二順位の代襲相続は下の世代の相続人が全員いない場合に限られる
 ・第三順位の代襲相続は一代限り(被相続人から見て、おい、めいまで)
 ・片方の親のみを同じくする兄弟姉妹(半血兄弟)も第三順位者に含まれる
  (ただし、法定相続割合は、両方の親を同じくする兄弟姉妹の1/2)
 ・「子」は養子でも相続権を持つ


相続人になれない人

  法定相続人であっても相続人になれない人がいます。
  サスペンスドラマみたいな話ですが、相続にあたって財産を手に入れるために被相続人や他の相続人を殺そうとした
  り(実際に殺したり)、無理矢理自分に有利な遺言書を書かせようとしたり(実際に書かせたり)、遺言書を偽造したり勝
  手に変更したりした人は、相続権を失います。

  これを「相続欠格」といいます。

※相続欠格の要件

 @被相続人や同順位の相続人を殺す、あるいは殺そうとするなどして刑
  に処せられた者
 A被相続人が殺されたことを知って、告訴・告発しなかった者
 B詐欺、強迫によって被相続人に遺言を書かせ、その取消・変更を妨げ
  た者
 C詐欺、強迫によって被相続人に遺言の取消・変更をさせた者
 D遺言書を偽造、変造、破棄、隠匿した者

  また、被相続人に対してひどい仕打ちをしたり、明らかな非行が感じられ相続人に値しないと判断された場合に
  は、被相続人自らが相続権を剥奪することができます。

  これを「相続廃除」といいます。

  相続廃除は家庭裁判所に申し立てをすることによって行われますが、生前でも遺言でも申し立てを指示すること
  ができます。
  
  もちろん改悛の情が見られたときには廃除そのものを取り消すことができます。
  これも家庭裁判所に申し立てるのですがこちらも遺言で指示することができます。

※相続廃除の要件

 @相続人が被相続人に対して侮辱や虐待を与えたとき
 A相続人に著しい非行があったとき
 例)
 1.被相続人に対する暴力、罵倒
 2.再三に渡る金品の無心
 3.勤め先の金を横領し親に弁償させている
 4.多額の借金をし、親をだましてその所有不動産を債権者に引き渡した
 等々


※「子」に関する考察
    養子、連れ子、嫁、婿等の問題について

養子と連れ子の問題

   養子縁組が真正に成立すると、その時点から嫡出関係(平たく言うと 実際の親子と同じ関係)が成立します
   ので養父母との間にも真正な相続関係が成立します。
   つまり、たとえ養子であってもそれが正式なもの(民法に則ったもの)であれば、養子に相続権は発生します。

   では、養子に行った子と実親(生みの親)との関係はどうでしょう?

   この場合は養子の形態によります。養子が普通養子(民法792条以降の通常の養子)ならば、実親との親子関
   係は終了していませんので、養子に行った子にも実親に対する相続権はあります。
   しかし、養子縁組が、特別養子(民法817条の2による養子)の場合は、実親との親子関係は終了していますの
   で、実父母に対する相続権は発生しません。

   嫁に行った娘(婿に行った息子)も同様の事がいえます。

   「他家へ嫁いだ」という表現をするので、実家との縁が切れたように感じてしまうことがありますが、そんなことはあり
   ません。

   実の親子、という関係は切れないのですから嫁に行った娘(婿に行った息子)にも、実親に対する相続権は発生
   します。

   一方連れ子の場合はどうでしょうか?

   たとえば、母親が子連れで再婚した場合、母親の配偶者から見るとその子は妻の連れ子であって、例えば長年
   本当の親子のように接してきていたとしても、養子縁組していなければ、その子と母親の配偶者(再婚相手)の間
   には法的な関係は、ないのです。

   このことはよく誤解されるのですが、親同士が結婚して配偶者の関係になっても、連れ子との間には養子縁組が
   ない限り、何の関係も発生しないのです。

嫁や婿に関する問題

   同居したりしているとまるで元からの家族のように感じてしまいますが、嫁や婿というのは、相続人の配偶者という
   関係に過ぎません。
   養子にでもしていない限り、相続法上は何の関係もないのです。
   つまり、いくら仲がよかったり、様々なことを手伝ってもらっていたとしても、相続権を持つことはないのです。
   もし、家業を手伝ってもらっていた、老後の世話をしてもらった、などといったことがあり、その気持ちに報いようとい
   う意思があるのならば、遺言で遺贈の手続を執っておくべきでしょう。



行方不明の相続人

  相続人を確定するためには、「相続人確定調査」というものを行います。

  しかし、その調査を経ても相続人の行方が分からない、という例も出てくることがあります。

  遺産分けのための話し合いである「遺産分割協議」は、相続人全員で行うことが最低限の条件。

  相続人の一部(たとえ一人でも)が不参加の遺産分割協議はその時点で無効になってしまいます。

  相続人を呼ばないというのはもちろん論外ですが、行方不明など物理的に遺産分割協議に相続人を参加させられない
  ケースもあります。

  その場合は、その行方不明の相続人の最後の住所地(最後に住んでいたところ…住民票上の住所)を管轄する家庭裁
  判所に「不在者財産管理人」の選任を申立て、その不在者財産管理人を遺産分割協議に参加させることで、遺産分
  割協議の開催をすることが可能です。

  でも……ここまでだと、「遺産分割協議が開催できる」というだけなんですね。

  このままだと遺産分割協議の開催はできても、成立させることはできません。

  遺産分割協議を成立させる…つまり相続人全員が合意するためには、「不在者財産管理人」が遺産分割協議の成立ま
  で関係できるように、家庭裁判所の許可を得る必要があります。

  家庭裁判所の許可を得た「不在者財産管理人」が、他の相続人と合意することによって、遺産分割協議を成立させるこ
  とができるのです。

  行方不明の相続人がいる場合は、まず相続人の調査、それでも見つからなければ「不在者財産管理人選任の申
  し立て」そして、家庭裁判所の許可を得て遺産分割協議の合意
、という手順を踏んでいくことになります。
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