
北海道行政書士会
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遺産分けの話し合い
〜「遺言のない相続」のメインイベント〜
相続が始まると、遺産は相続人が共同で所有している状態になります。
それを分割し、それぞれの相続人に帰属させるための手続が、遺産分けの話し合い、つまり「遺
産分割協議」です。
遺産分割協議の進め方
まず相続人、相続財産を確定した上で確定した相続人全員で話し合う必要があります。
正当な相続人をたとえたった一人でも無視して進められた遺産分割協議は無効です。
「全員での話し合い」と言っても別に一堂に会する必要はありません。
現在は通信手段が発達していますので、相続人全員が忌憚なく意見を述べ合えるようであ
れば、電話や手紙、FAX、eメールなどを用いて、時間と手間を省いた遺産分割協議も可能
です。
極端な話、一度も他の相続人と顔を合わせることなく遺産分割協議を終了することも、可能
なのです。
遺産分割協議の目的は遺産の分割(各相続人への帰属)に関して相続人間の合意を形成
することにあります。
その場合、法定相続分にとらわれる必要はありません。
相続人全員が合意しさえすれば、遺留分に食い込んだ分割を決しても、それこそある相続人
の相続分を“ゼロ”にしても問題はありません。
相続人の中に未成年者、行方不明者がいる場合の遺産分割協議
相続人の中に未成年者がいる場合には、その未成年者の代理人が協議に参加することにな
ります。
この場合は家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てます。
親と子が双方とも相続人であるという場合は、親子は“利益相反関係”になりますので、親権
者といえども代理人になることはできません。
この場合は特別代理人の選任が必要です。
またそうでない場合にも、相続人である未成年者が複数いる場合には、親権者はそのうち1
名の代理しかできませんので、他の未成年者には特別代理人をつける必要があります。
相続人の中に行方不明者がいる場合は、その行方不明者について財産管理人の選任を、
家庭裁判所に申し立てます。
遺産分割協議には、この財産管理人を出席させることで協議の開催が可能になります。
開催は可能になりますが、協議の成立、つまり遺産分割協議の合意に関しては、財産管理
人は家庭裁判所の許可を得た上で合意に参加することになります。
この辺、ちょっと面倒ですね……。
遺産分割協議書
遺産分割協議が成立したら遺産分割協議書を作成します。
法的には作らなくともいい書類ですが、相続手続実務では必ず必要になる書類ですので、
面倒がらずに作ってください。
(法定相続人が1名しかいない場合は必要ない)
遺産分割協議書の構成要素
1.誰がどの遺産を取得するかについて明記
最も重要な構成要素です。
これが書かれていない遺産分割協議書は意味がない、と言っても言い過ぎではありま
せん。
ただし、特定の相続人が全遺産を取得する場合は「すべての遺産」と書けばいいので、
特定したり、個別具体的に書く必要はないですけどね。
2.現在判明していない遺産についての扱い
一般の方が作る遺産分割協議書では、最も忘れられている部分です。
遺産分割協議前に相続財産について精査しているとはいえ、漏れがある可能性も考
えられます。
遺産分割協議後に新たな財産が判明した場合にはどう取り扱うのか、その遺産につい
て再び協議するのか?それとも誰か特定の相続人に帰属させるのかといったことを決
めておく必要があります。
3.相続人全員の住所、署名、押印
住所は住民票や印鑑証明に記載されている住所を用いる
署名は自署。自書できない場合はその旨付記する。
押印は印鑑登録のある印を用いる
4.印鑑証明書
協議書に押印した印鑑の印鑑証明書を必ず添付する。
相続人が多いと、印鑑証明書だけで遺産分割協議書が分厚くなってしまうこともあります。
その他の留意事項として、協議書が二枚以上になる場合は契印を必ず押すこと、作成する
通数は、相続人の人数分とすること、などがあります。
他にも専門家が作成する場合は遺産分割手続きを進める上での配慮やら、後々の争いを防ぐ
ための文言やらを書くことになりますが、一般の方が作る場合は、以上のような点に気をつけ
れば、特に問題になるような分割協議書にはならないでしょう。
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