
北海道行政書士会
札幌支部所属
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●相続人以外の人は「相続」できないんです
相続に関する相談を受けていますと、皆さんしきりに「相続、相続」という言葉を使い
ますが、「相続」というのは原則的に相続人だけが手にできる権利です。
亡くなった人から財産を引き継ぐことは全て相続、という風に一種の“勘違い”がある
んですね。
亡くなった人の財産を引き継ぐ方法は、「相続」以外にも、遺贈、死因贈与(契約)、
相続人からの贈与などがあります。
厳密に言うと、これらは全て「相続」ではありません。
遺贈や死因贈与などは、扱いとして相続に準じた扱いを受けます(民事的にも税務的
にも)。
しかしながら、相続人からの贈与に関しては、これは明らかに、“贈与”として扱われま
す。
こんな当たり前のことを、なぜいまさら書くのか?
実こういう相談は結構多いんです。
「亡くなった人の財産を“(相続人以外の)ある人”に譲りたいが、“相続”という形にで
きないだろうか?」という。
原則として無理でしょうね。
相続人以外の人は相続人になれませんから。
そして相続人でない人は、相続によって財産を承継することはできませんから。
まっとうな方法としては、一旦相続人に名義変更した上で、あらためて相続人から“あ
る人”に対して贈与する、という方法があります。
ま、二度手間ですね。
それを一度に済ませたいという思いもあるんでしょうが、それ以上に気になることがあ
るんですね。
それは、税金の問題です。
「相続」の場合は、かなりの軽減措置(控除)があります。
しかし贈与の場合はほとんど軽減措置はありません。
現金預金なら、(本当はダメですよ)黙ってやってしまうという方法もないではないの
ですが、不動産なんかになるとそうはいきません。
どうしても一度相続登記を経る必要がありますからね。
そうすると移転の記録が残ってしまうので、どうしても贈与税の対象になってしまうん
です。
贈与税は相続税に比べて軽減措置がほとんどない上に、税率も高いですから。
だから相続という形にこだわるんですね。
でもダメなんです。
相続は相続人だけに認められた権利です。
相続人でない人は「相続」によって被相続人の財産を取得することは“ほぼ無理”な
んです。
※「相続分の譲渡」という方法によって、自分の相続分を第三者に譲ることは可能で
す(有償・無償を問わず)。
民事的には、「相続」の扱いになりますが、税務的には、なかなか難しい(悩ましい)
問題です。
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