
北海道行政書士会
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●遺言書を作らない、その理由とは?
遺言書を作る人が増えてきてはいますが、それでもやっぱりまだ少ないんです。
平成15年度の統計では、公正証書遺言の作成件数は約65,000件です。家庭裁判
所の遺言検認件数(自筆証書遺言や秘密証書遺言などは、検認が必要)を合わせ
ても70,000件強です。
それでも10年ぐらい前に比べるとずいぶん増えてはいるんですよ。
私のセミナーでも、似たような傾向が見られます。
わざわざ交通費をかけてセミナーにいらっしゃるくらいですから、遺言に対してある
程度真剣に考えていらっしゃるんでしょうが、セミナー終了後、ご相談に来られる方
は50名ぐらいのセミナー参加者のうちの3〜4名程度です。
中にはセミナーで得た知識をもとに、自力で遺言書を作られる方もいらっしゃるとは
思いますが、やっぱり少ないです。
これはナゼなんでしょう?
私は以前、「遺言書を作らない、3大言い訳」というのを考えました。
1.「まだまだ必要ないよ(まだ早いよ)」
2.「ウチにはそんなに財産なんてないよ(ウチ程度の財産では
争いにならないよ)」
3.「そんな、縁起でもない(遺言と遺書の誤解)」
というやつです。
ところがそういう表面的な理由よりも、もっと根本的な理由があったんです。
その理由は、「困らない」からなんです。
遺言書を作らなくても財産を残すほうの方(被相続人)は、一向に困らないんです。
遺言書が無くて遺産相続のときに右往左往したり、争ったりするのは相続人のほう
です。
被相続人のほうは、遺産相続が始まったときにはもうこの世の人ではないですから、
全く困らない。
亡くなる前だってそう。
遺言書が無くて気を揉むのは相続人のほうなんですね。
被相続人は、遺言書を作らなくったって一向に困らない。
人間、困らないこと、困っていないことには対処しませんからね。
じゃあ、遺言書を作った人は何かに困っていたのか?
そうなんです、困っていたんです。
何に?
自分の財産の行く末や相続人たちの行く末が気になる「自分」に困っていたんです。
自分自身の気になること、不安を解消するために遺言書を作るんです。
そういうところから、遺言書による相続を日本のスタンダードにする道を考えていくと、
何か開けそうな気はするんですけどね……。 |
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